外壁塗装でありがちな足場トラブルとは？対策と防止策を解説

足場の組み立てや解体時には、金属同士がぶつかる音や電動工具の作動音が発生します。また、作業員や車両の出入りが多くなるため、生活道路の一時的な通行制限や駐車トラブルにつながることもあります。さらに、敷地いっぱいに足場を設置する際に、隣家の敷地に足場やネットが越境してしまうケースも見受けられます。これが原因で近隣住民からクレームを受けると、工事が一時中断したり、関係が悪化してしまう恐れもあるため注意が必要です。

足場が建物の外周を囲むと、2階の窓付近やベランダに作業員が立ち入ることが可能になります。その結果、室内の様子が見えやすくなり、住人が「覗かれているのでは」と不安に感じることもあるのです。特に住宅密集地ではプライバシー侵害の懸念が高まるため、事前に配慮や目隠し対策を講じることが大切です。また、作業員が無意識に目線を向けるだけでも不快に感じる人がいるため、業者側の教育やマナーも重要なポイントになります。

足場の設置や撤去作業中に、庭の植木鉢や物置、エアコンの室外機などを誤って傷つけてしまうトラブルも報告されています。作業エリア周辺の片付けが不十分だったり、事前の確認が不徹底だと、思わぬ破損が起こりかねません。また、高所作業中に工具や部材が落下する事故もまれに起こります。人や車に当たると大きな事故に発展する可能性があるため、安全対策と養生（保護カバー）作業の徹底が必要不可欠です。

工事の見積書に足場費用が明記されていなかった、もしくは「別途請求」となっていたことで、後から高額な費用が加算されるトラブルもあります。見積もりが不透明なまま契約を進めてしまうと、「そんな費用がかかるとは聞いていなかった」という事態に陥りやすくなります。特に外壁塗装が初めての方は、足場の必要性や費用相場についての知識が不足しがちなため、事前に明確な説明を受けることが大切です。

足場設置によるトラブルの多くは、騒音や作業員の出入りに対する事前説明が不足していることに起因します。あらかじめ、工事の日程・作業時間・足場設置の目的や範囲などを丁寧に伝えることで、近隣住民の不安を軽減することができます。また、施工業者が代行して近隣挨拶を行ってくれるかどうかも確認ポイントです。ブライト・ファムでは、近隣の方々への丁寧なご挨拶と説明を代行しており、トラブルの未然防止に努めています。

足場が敷地の境界線を越えて隣家に侵入してしまうと、越境トラブルに発展する可能性があります。特に住宅密集地や狭小地では、設置前に「どこまで足場を立てるのか」「飛散防止ネットがはみ出ないか」などを念入りに確認することが重要です。境界に近い場所では、施主・業者・隣地の三者での立ち合い確認が望ましく、可能であれば土地の測量図や建物の配置図を活用することで、トラブルのリスクを大幅に下げることができます。

万が一の物損事故や作業員のケガに備え、業者が損害賠償保険や請負業者賠償責任保険に加入しているかを必ず確認しておきましょう。保険に加入していない業者が事故を起こした場合、施主側が責任を問われるリスクもゼロではありません。信頼できる業者であれば、保険加入状況や万が一の際の対応方法についても丁寧に説明してくれるはずです。工事前の面談時に確認しておくと安心です。

足場費用は、外壁塗装工事における全体費用の2〜3割を占めることもある重要な項目です。そのため、見積もり書に足場費用が明確に記載されているかどうかをしっかり確認する必要があります。「一式」や「別途費用」といった曖昧な記載は、後から追加請求が発生する原因にもなります。納得のいくまで説明を求め、総額とその内訳がはっきりわかる形で契約するようにしましょう。